ランビック設立1周年記念シンポジウム
   報道被害の現場からの報告
〜メディア規制で救われるのは誰?〜 開催報告


  7月13日午後1時半より、猪瀬直樹氏、河野義行氏、永田恒治弁護士を招いて、1周年記念シンポジウムを開催しました。 ご多忙の中、130名の皆様にご参加いただいたことを心から感謝いたします。

  第1部では、猪瀬氏からご講演いただきました。
猪瀬氏からは、@「強きを挫き、弱気を助く」 はずのメデイアが、今日においては 「弱気を挫き、 強気を助く」 状態になっていること、Aメディアは常に 「何のためにやっているのか」「公共の利益になるか」 を自問し、 使命感をもって行動しなければならないこと、B個人情報保護法の問題について、 メディアは他人事として取り上げるのではなく、真剣に自分たちの問題として受け止め対応しなければならないこと、 Cメディアの学校を作り、メディアの役割、精神等について、机上の空論ではなく、実務の側面から教えて行く必要があること、 Dメディアは 「自分が強い力をもっていること」 を感じなければならないこと、等メディアの問題について指摘、批判がなされました。

  次に第2部では、河野氏、永田弁護士から、松本サリン事件を通しての報道被害体験についてお話いただきました。
  河野氏からは、報道被害は、@誤報、A疑惑の補強をする報道、B疑惑を維持し続ける報道により、 時間を追いながら生み出され続けるものであり、報道被害の恐ろしさは、1日、2日の間に、 不特定多数の人に 「犯人だ」 と思いこませ、報道された本人が1人1人に対して反論できない状況に されることであることが指摘されました。しかし、メディアにも功罪があり、 誤報により人権侵害を犯したのもメディアである一方、警察との戦いを助けたのもメディアであることが指摘されました。 さらに報道被害をなくすためには、メディアを規制するだけでは不十分で、 警察のリーク情報自体を取り締まらなければならない (守秘義務違反) ことについても、指摘がなされました。

  次に永田弁護士からは、報道被害の原因は、@メディアの横並び体質(真実は何かを検討せずに、 警察のリーク情報をもとにした一辺倒の報道)だけでなく、 Aそのような報道を期待する国民の性質にあることが指摘されました。 また弁護士に対しては、@守らなければならない本質は何か、Aそれを侵すものは何かを常に考えながら、 弁護活動をしなければならないという、弁護の基本姿勢についても教示されました。

  参加者の皆様からもたくさんのご質問、御意見を頂戴いたしました。今後のランビックの活動に役立てていきたいと思います。
文責 佐熊